【初心者向け】FX注文用語辞典|注文の種類と意味をやさしく解説
FXを始めたばかりの方にとって、「成行注文」や「指値注文」などの専門用語は難しく感じることがあるかもしれません。意味を理解しないまま取引を始めてしまうと、思わぬ損失を招く可能性もあります。
この記事では、FXで頻繁に使われる注文に関する基本用語を、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。トレードの基礎知識として押さえておきたい用語を一つずつ整理し、正しい理解をもとに安全な取引を始めましょう。
注文の基本とは?
FXにおける「注文」とは、為替の売買を行うための指示を意味します。注文には複数の種類があり、それぞれ異なるタイミングや目的で使い分ける必要があります。ここでは代表的な注文方法を順番に解説していきます。
成行注文(なりゆきちゅうもん)
成行注文は、価格を指定せずに現在の市場価格(レート)で即時に売買を行う注文方法です。最もシンプルかつスピーディな方法であり、「今すぐ売買したい」ときに適しています。マーケット注文やストリーミング注文とも呼ばれます。
特徴:
-
約定が非常に早い
-
価格の指定ができない
-
相場急変時にはスリッページが起こる可能性あり
指値注文(さしねちゅうもん)
指値注文は、あらかじめ自分が希望する価格で売買を行う注文方法です。現在の価格よりも有利な条件で「安く買いたい」「高く売りたい」といったニーズに応える注文です。
例: 現在レートが1ドル=150円のとき、「149円になったら買う」という注文を出す。
特徴:
-
有利な価格での取引が可能
-
価格が到達しないと約定しない
-
利確にも活用される
逆指値注文(ぎゃくさしねちゅうもん)
逆指値注文は、現在の価格よりも不利な価格を指定し、指定価格に達したら成行注文として発動する仕組みです。主に損切り(ロスカット)を行うために使用され、リスク管理において重要な役割を果たします。
例: 150円で買ったポジションに対して「149円を下回ったら損切りしたい」と設定する。
特徴:
-
損失を限定できる
-
急な相場変動への備えが可能
-
成行注文と組み合わせて使われる
OCO注文(One Cancels the Other)
OCO注文とは、「利確用」と「損切り用」の2つの注文を同時に出し、どちらかが約定した時点でもう一方を自動でキャンセルする注文方法です。
特徴:
-
利益確定と損切りの両方を自動管理
-
約定した時点で片方がキャンセルされるため安心
-
不在時でも相場に対応可能
IFD注文(If Done)
IFD注文は、ある新規注文が約定した後に、あらかじめ設定しておいた決済注文(利確または損切り)が自動で出される仕組みの注文です。
特徴:
-
忙しいトレーダーに最適
-
新規注文と決済注文を1セットで管理
-
最初の注文が成立しなければ決済注文も出されない
IFO注文(IFD+OCO)
IFO注文は、IFD注文とOCO注文を組み合わせた複合型の注文方法です。新規エントリーが成立すると、同時に利確と損切りの2つの注文(OCO)が発動します。
特徴:
-
新規・利確・損切りの3つを自動で管理
-
一括で取引全体の流れを設計できる
-
放置でもリスク管理がしやすい
トレーリングストップ注文(トレール注文)
トレーリングストップ注文は、相場が有利に動くと損切りラインも自動的に引き上げられ、逆行したときにはそのラインで決済される注文です。
特徴:
-
利益を伸ばしつつ損失を抑制
-
利益確保とリスク軽減を両立
-
手動での調整不要で効率的
新規注文と決済注文の違い
FXの注文には、「新規注文」と「決済注文」という2種類があります。
-
新規注文: 取引を開始するための注文(ポジションを持つ)
-
決済注文: 持っているポジションを手仕舞うための注文(利益確定・損切り)
この2つの流れを理解しておくことで、取引の全体像がつかみやすくなります。
約定(やくじょう)とは?
約定とは、出した注文が市場で成立し、実際に取引が行われることを指します。注文を出しただけでは取引は完了しておらず、条件に合致して初めて約定されます。
補足:
-
成行注文は基本的にすぐに約定する
-
指値や逆指値は価格に到達しないと約定しない
スリッページとは?
スリッページとは、注文した価格と実際に約定した価格の差を意味します。相場が急激に変動する場面では、思わぬ価格で約定することがあります。
種類:
-
ネガティブスリッページ: 注文よりも不利な価格で約定すること
-
ポジティブスリッページ: 注文よりも有利な価格で約定すること
スリッページは完全には避けられませんが、指値注文や流動性の高い時間帯を選ぶことで影響を抑えられます。
まとめ:FX注文用語を理解して、安全な取引を
ここまで、FX取引に欠かせない注文の種類やその意味を解説してきました。注文方法を正しく理解することで、リスクを抑えながら効率的に取引を進めることができます。
まずは今回ご紹介した基本用語をしっかり身につけ、状況に応じた最適な注文方法を選べるようにしていきましょう。
関連リンク
ここまで、FX取引に欠かせない注文の種類やその意味を解説してきました。注文方法を正しく理解することで、リスクを抑えながら効率的に取引を進めることができます。
まずは今回ご紹介した基本用語をしっかり身につけ、状況に応じた最適な注文方法を選べるようにしていきましょう。
初心者の方にとって、これらの知識が将来的な安定したトレードの礎となることを願っています。
コメント